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平成29年5月29日の会話

クマA「久しぶりに映画を見てきたよ。「メッセージ」というSF映画、なかなか意味深くておもしろい」

クマB「それって、秋に公開される「ブレードランナー2049」のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が2016年に作った映画じゃないの。「ブレードランナー」と言えば1982年にリドリー・スコット監督が製作した傑作SF映画であり、その続編が35年ぶりに作られるというので話題になっているよね。秋には絶対見に行きたい」

クマA「今でも僕の中でのSF映画の最高傑作は「ブレードランナー」なんだよね。レプリカント(人造人間)と捜査官との死闘を描いている映像は、退廃的な近未来都市を描写して衝撃的だった。だから、その続編を作った監督が、前年に製作したという「メッセージ」はやっぱり目が離せなかった」

クマB「それでどんな感じだったの」

クマA「単純なストーリーかと思うと見事にそれを裏切る物語の流れに、後半はぐいぐいと引っ張れてしまった。というより1回見ただけでは話の筋についていくのもしんどい。でも、この見事なまでの裏切りにやっぱり圧倒されてしまった」

クマB「シナリオ的にはどうなの。記憶に残るセリフってあるの」

クマA「これはある意味、哲学的作品です。未来を見ることができるからこそ、今生きている一瞬を抱きしめるように大切にしたいという強烈なメッセージが伝わってきます。言葉は文明の基礎であるという確信。しかもユニバーサル言語であるヘプタポッドの言語を解明することで人類は一つにまとまっていく。そこでは全員が勝者になれるノンゼロサムゲームが存在する」

クマB「保護主義的傾向、自国第一主義の考え方とはほど遠い考え方を一言語学者の女性が提唱することで世界は危機から救われるわけだから、それってすごいことだよね。現代社会の警鐘と言ってもいいんじゃないの」

クマA「やっぱり、アメリカってこんな考え方を持った映画が製作されるなんて、本当にすごいところだと思ってしまう」

映画「メッセージ」オフィシャルサイト

メッセージを読み解くネタバレレビュー